阿麻作品集


「奈落の底へとしずむ夜」
狂い咲きの花が
手をすべり
奈落の底へとしずむ夜
逆さまにのぼる 落ちていく
奈落の底へとしずむ夜

奈落の底では また奈落
だから墜落が
絶えない
これからだって同じことだ
嫌気がさすくらい
魔の手を振り切って
拒んでも、そうだ、
そうだ死ぬまで
伸びてくるんでしょう

目も当てられないほど つんざかれる
耳・・・あの叫び、
それは
悲鳴のようで 悲鳴じゃない
またひとり
奈落の底へとしずむ夜
なだめるものなど 望めない
ひたすら底へとしずむ夜






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