(1986年頃) | 「実験動物」
私が実験動物になってしぬときは かっと目を見開き この世の嘘すべてに 恨みの視線を残し 死んでゆこう。
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(1987年頃) | 私がこんなに落ち込まなきゃいけないのは 私がマラソン大会を恐れたせい。 デブの手足をひとに見られるのを恐れたせい でも、それよりもなによりも・・・私が現実に怯えてしまっていたせい
もしもマラソンがなかったら もしもマラソンがなかったら もしもマラソンがなかったら
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(1988年頃) | 私はイスに座らされた。 手かせをされ、足かせをされ、むりやり裸にされて むりやり「妥協」という名の鉄(くろがね)でできたパンツとブラジャーをはめられた。 そのブラジャーは胸の発育にあわせて大きくなるようになっていて、動きが自由になっている。 錠前がそこについていた。 錠前の鍵は硫酸の中に捨てられた。 そして、そのまんま、他人の前に私を放り出したときの神様の言葉は 「がんばっていきろ」 ・・・これが現実なんだ。
恥ずかしさと寒さに、耐えられるのがふしぎなくらい。 私はりっぱな人間になんかなりたくない!!! 神様は笑いながら、スポットライトで照らしている。 いい人間にするために。 私もいつか、誰かをこんな目に合わせたい。 今笑っている神様を 地獄のそこに突き落とす。自殺させてやりたい。 |
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(1988年頃) | 怠慢な そうね毎日に 貢いだ酒さえ私を笑う だけどいまは ひとり 道を選ぶのは私 振り向くことなんかできない
ないがしろ ばかりでゴメンネ。 心から好きよ 今なら言える だけどいまは ひとり あなたは、私を裏切って 消えた。
嫌いな空も今は見えない 悲しい嘘も、二度とつかない あざわらう時計が 形相を変えても 振り向くことなんかできない 道を選ぶのは私。 振り向くことなんかできない 振り向くことなんか できやしない
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